花巻駅から歩いて10分、花巻小学校の裏手の高台に鳥谷ヶ崎(とやがさき)公園があります。
ここは、かつての花巻城跡で、復元された西御門がわずかに当時の面影をしのばせています。
もとは鎌倉時代以来の豪族、稗貫(ひえぬき)氏の居城でしたが、豊臣秀吉の小田原参陣に従わなかったために滅亡。
その後、南部氏の領有地となり、城代に北秀愛(きたひでちか)を迎えて、城名も鳥谷ヶ崎城から花巻城と改められました。
秀愛は街道筋の町々を開拓し、市場を城近くに集めるなどして城下に活気を与えました。
2代目松斎(しょうさい)もそれに倣って城下の整備を進め、四日町、一日市(現一日町)、里川口(現川口町)の花巻三町を開いて繁栄の基礎を築きます。
また、奥州街道筋は、参勤交代の宿場町としてにぎわい、町は東北有数の商都へと成長を遂げました。 |